映画の並木道

古今の映画や海外ドラマについて紹介しています。ネタバレは基本的になく、ネタバレするときは事前にその旨を記しています。

映画『インド・オブ・ザ・デッド』~よく出来たゾンビコメディ~

Goa, India

 

 ときには、ゾンビものが見たくなる今日この頃。ゾンビ映画好きというわけではないですが、たまにはこういった感じのも良いかなと自分は思います。ということで、『インド・オブ・ザ・デッド』(2015年)です。題名の通り、これはインド映画です。これを見て、私は「ついにインドは面白いB級映画まで作れるようになったか」と感動してしまいました。

 

 

1.あらすじ

 ハルディク、ラヴ、バニーの3人はリゾート都市のゴアにやってくる。離島で開催されるロシアンマフィア主催のパーティーに忍び込んだ彼らだったが、翌日になってパーティーの参加者がゾンビ化。美女のルナやロシアンマフィアのボリスとともに、島からの脱出を目指す。

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2.面白いB級

 展開は完全に典型的なゾンビ映画そのものですが、普通に面白いです。まず、ゾンビ要素としては、ちゃんとグロいので合格。たくさん襲い掛かってきたり、いきなり出てきたり。押さえるところは、ちゃんと押さえています。

 

 それ以上に良いのが、コメディとして面白いこと。インドのちょっとまぬけな3人組と言えば、『きっと、うまくいく』(2009年)が思い浮かびます。イメージとしてはそんな感じで、3人のやり取りが楽しくて良いです。「ゾンビだって、グローバル化だよ」って意味わからないですけど(笑)

 

3.踊らないインド映画

 本作は、踊らないインド映画です。最近は、踊らないインド映画も多いですが、本作もその一つです。ロシアンマフィアのパーティーのシーンなんかはいかにも踊り始めそうでしたが、特にダンスシーンはありませんでした。踊りを入れてくれたらそれはそれで面白かったかもしれませんが、まあ別にいいです。インド映画は踊りがすべてってわけではないですから。

 

 本作のインド要素の一つが、音楽です。ときどき入ってくる音楽がインドのものなので、これがゾンビと合わさると、新鮮に感じられます。普通、ゾンビ映画の音楽ってサスペンスフルなものかホラー調のものですが、インドの音楽はもっとゆったりしています。これが独特な雰囲気を出していてグッド。

 

 また、全体としてコメディなので、明るくて楽しいです。『きっと、うまくいく』(2009年)などを見たことがある方は分かると思いますが、インドのコメディって変なジョークとかが少ないから、日本人でも面白い(イギリスの皮肉調のユーモアとかは笑えなかったりしますが)。本作もその傾向をしっかり継いでいます。

 

4.皆ハッピー(ネタバレ)

 以下、ネタバレを含みます。この映画を見ていると、結局最後まで主人公サイドの人間が誰も死なないんですよね。あれだけ襲われていながら、一人も犠牲者を出さなかったのです。この点は、ゾンビ映画では異例ではないでしょうか。ま、コメディだから、許しますけど。

 

 あと、この映画にダンスシーンはないって言いましたけど、終盤でちょっとそれっぽいところがあります。ゾンビになった美女と、ハルディクがおいかけっこをするシーンですね。自分は、この2人のやりとりが一番面白かったです。そもそも「お前なら、ゾンビでも口説ける」という発想がおかしいし、なぜかそれを2回も繰り返しています(笑)

 

5.まとめ

 ということで、インドのゾンビ映画『インド・オブ・ザ・デッド』でした。普通に、ゾンビコメディとして面白いので、ゾンビ映画好きにはおすすめです。インド映画好きの方にも、インドはこんな映画も作れるんだぞというのを知ってほしいので、おすすめです。

 

 ハリウッドは、A級大作からB級の作品まで非常に様々な作品が作られています。インド映画がB級映画も作れるようになれば、もう怖いものなしです。すでに、A級レベルで面白い作品はたくさんありますから。という意味で、今後のインド映画界の発展を期待させる一本でもありました。