映画の並木道

古今の映画や海外ドラマについて紹介しています。ネタバレは基本的になく、ネタバレするときは事前にその旨を記しています。

『ゾンビランド:ダブルタップ』の見所はITオタクの対決にある!

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※画像はイメージです

 いやー、最高でしたね。あの『ゾンビランド』が、これほどパワーアップするとは。キャストも監督も脚本家も、皆ビッグになっちゃったのに、こんなおバカで楽しい映画を作ってくれる彼らは最高です。

 

前作はこちら↓

映画『ゾンビランド』~これを求めていた!~ - 映画の並木道

 

 

1.あらすじ

 2009年に、”ゾンビランド”と化してしまったアメリカだが、コロンバス、タラハシー、ウィチタ、リトルロックの4人は協力して生き延びていた。しかし、リトルロックがヒッピーと駆け落ちしてしまい、3人は彼女を探す旅に出ることになる。

 

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 監督のルーベン・フライシャーは、前作『ゾンビランド』が長編監督デビュー作で、昨年には『ヴェノム』の監督もしています。脚本家も前作と同じであり、彼らはその間に『デッドプール』の脚本も書いています。人を楽しませることにかけては天才的ですらある彼らが集まって、再び撮った映画ですから、これが面白くないわけがありません。

 

 主要4キャスト+ビル・マーレイの紹介は前作『ゾンビランド』の記事でしているので、こちらをご覧ください。この5人が、また再集結してしまうというのも、嬉しすぎます。

 

2.新キャスト

 今回新たに加わったキャストたちが、これまた面白い。あまりビッグネームはいない印象ですが、エマ・ストーンジェシー・アイゼンバーグが『ゾンビランド』のときにはまだ駆け出しだったことを考えると、彼らもこれからブレイクするのかもしれません。

 

・ゾーイ・ドゥイッチ asマディソン

 母親が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のリー・トンプソンで、父親は『プリティ・イン・ピンク』などで知られる映画監督のハワード・ドゥイッチという芸能一家に生まれました。出演作は、ドラマ『スイート・ライフ・オン・クルーズ』ぐらいしか自分が知っているものはないのですが、今後の活躍が期待されるところです。

 

ロザリオ・ドーソン asネバダ

 この人は知っています。『メン・イン・ブラック2』や『シン・シティ』などの大作に出ているし、この前自分が観たダニー・ボイルの『トランス』にも出ていました。

 

ルーク・ウィルソン asアルバカーキ

 『チャーリーズ・エンジェル』や『キューティ・ブロンド』、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』などに出演しています。

 

・アヴァン・ジョーギア asバークレー

 『ビクトリアス』というシットコムにレギュラー出演していたそう。NHKでもやっていたらしいので、ご存じの方もいるかもしれません。

 
 
 
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3.ITオタク VS ITオタク

 個人的にこの映画で、一番アガったのは、コロンバスとフラッグスタッフの対峙するところ。それはもう、大興奮でしたよ。

 

 何しろ、フラッグスタッフ役がトーマス・ミドルディッチですからね。と言っても、日本ではあまり有名ではないので、紹ちゃんと紹介しておきましょう。最近だと、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に出ていました。

 

 彼の代表作はHBOのドラマ『シリコンバレー』。シリコンバレーで、プログラマーたちが、新たな会社を立ち上げて奮闘する姿を描いたコメディドラマです。このドラマがめちゃくちゃ面白くて、自分は現在ドハマリ中です。このドラマで、トーマス・ミドルディッチが演じているのは、主人公のリチャード・ヘンドリクス。

 

 さて、気付きましたでしょうか。トーマス・ミドルディッチといえば、シリコンバレーで奮闘するITオタクです。そして、ジェシー・アイゼンバーグといえば、『ソーシャル・ネットワーク』で演じた、ITオタクのマーク・ザッカーバーグですよね。

 

 つまり、『ゾンビランド:ダブルタップ』のあの場面では、二人のITオタクが奇しくも対決する構図になっているのです。共通点が見つかり意気投合する二人ですが、それもそのはず。リチャード・ヘンドリクスとマーク・ザッカーバーグですもの。二人とも早口だし、変なマイルールを持っていたりと、そっくりなのがまた笑えてくる。最高じゃないですか!というか、最高なんです!少なくとも、自分にとっては。

 

 そしてまた最高なのが、トーマス・ミドルディッチが嘔吐しているんですよね。この人は、『シリコンバレー』でもしょっちゅう吐いているんですよ。「おぉー、吐いてる吐いてる。完全にリチャード・ヘンドリクスじゃん!」となってアガるわけです。

 

 『シリコンバレー』を観ている人なら共感してくれるはず。トーマス・ミドルディッチとジェシー・アイゼンバーグが共演していること、それ自体が奇跡なのです。それ以外の人にはさっぱりかもしれませんが、そういう人はアマゾンプライムで『シリコンバレー』を観なさい!面白さは保証するから。

4.パワーアップした対ゾンビ戦(ネタバレ)

 そんなマニアックなネタはいったん置いておくにしても、特に今作が前作と比べてパワーアップしたなと感じたのは、ゾンビとの対決です。前作は、ゾンビ映画の中では、それほどゾンビとの対決が激しい方ではなかったのですが、今回はそこのところをビシッと強化してくれています。

 

 特に、クライマックスのバビロンでの戦いは見ものです。銃がない状況で、ゾンビと戦うということで、迫力がグッと増していて非常に面白い。あの作戦が、実際に有効かと言われると、疑問はありますけどね。ホーキングとかは、それじゃ絶対に死なないだろうなとか。

 

 そして、理系オタクとしては、ホーキングに触れないわけにはいきません。頭が良いからホーキングって、絶対他にも頭良い人いるだろ。なぜに、ホーキング(笑)?車いすに乗っているのかと思ったわ。もう、いっそのことザッカーバーグという名前にしてしまえば良かったのに。

 

 自分が好きだった「今週のゾンビ殺し」のコーナーも、「今年のゾンビ殺し」のコーナーにパワーアップしていましたね。ピサの斜塔を倒してゾンビを倒すという、あまりにも無駄すぎる労力には拍手です(笑)

 

5.やっぱりこの4人は最強

 『ゾンビランド:ダブルタップ』の最大の魅力は、やっぱり前作同様にメインの4人が楽しすぎるというところにありますよね。

 

 登場シーンはちょっと減ったけど、アビゲイル・ブレスリン良かったです。相変わらずオタクなのに、若い男が少ないために、モテてしまうジェシー・アイゼンバーグも良い。

 

 そして、エマ・ストーン。最高です!革ジャン姿で、銃をぶっ放しまくる姿はかっこよすぎる。個人的に好きなエマ・ストーンの"Oh,Yeah!"と皮肉っぽく言う表情とか、大好き!コロンバスの彼女(マディソン)に向ける表情が、いちいち最高すぎるのです。予告編だと、"Oh! So,she knows the rules!"のあたりの顔。ごちそうさまです。

 

 それ以上に最高なのは、ウディ・ハレルソン。彼のはじっけぷりが、楽しすぎます。予告編にもあるエルビス・プレスリーの恰好をしたタラハシーが怒るところとか、バークレーという名前を聞くだけで激怒するところとか、とにかく最高でした。ウディ・ハレルソン自身がノリノリでやっているので、観ているこっちも楽しくなってきます。

 

6.まとめ

 『ゾンビランド:ダブルタップ』は、最高です。続編ものではあるんですが、ちゃんとパワーアップして帰ってきてくれたので、本当にありがとうございます。自分も、ダブルタップ(もう一度見に行く)したいぐらい、面白かった。

 

 そして、トーマス・ミドルディッチとジェシー・アイゼンバーグの共演にも感謝。トーマス・ミドルディッチには、今後ももっとたくさんの映画に出てほしい。応援しています!