映画の並木道

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「ボンド25」最新情報!新007は意外な人物に!

James Bond

 

  007新作の情報が入ってきたので、今回はまとめて紹介します。何だかすごいことになりそうな予感。

 

 

1.「ボンド25」とは

 「ボンド25」とは、007映画の25作目のことです。北米では2020年4月8日公開予定で、まだタイトルは未定です。007映画とは、凄腕スパイのジェームズ・ボンド(コードネームが007)の活躍を描いたシリーズです。007映画の25作目というのを略すと「00725」になりますが、これでは意味が分からないので、主人公のジェームズ・ボンドの名前をとって一般に「ボンド25」と呼ばれています。

 

 主人公のボンドを演じる俳優は襲名制で、現在は6代目のダニエル・クレイグが演じています。初代のショーン・コネリーや3代目のロジャー・ムーア、5代目のピアース・ブロスナンなどが有名ですね。次回作でダニエル・クレイグは5度目のボンドを演じることになります。

 

2.誰がボンドに?

 本作はこれまでかなりもめてきました。まず、前作『スペクター』(2015年)の撮影が終わった後にダニエル・クレイグが「今またジェームズ・ボンドをやるくらいなら、手首を切ってやる」と言い出しました。この発言によりボンドが変わるのではないかという空気に一気になりました(襲名制だから都合が悪くなり次第、俳優は変えられるからです)。そこで、次のボンドは誰になるのかという予想が過熱。筆頭に上がっていたのは、トム・ヒドルストンやイドリエス・エルバでした。

 

 後日、クレイグはこの発言を謝罪。あくまでも、撮影直後の”今”再演するのが嫌だっただけで、ボンドを演じること自体がそれほど嫌なわけではなかったようです。翌年には、次回作もクレイグがボンドを演じることが正式に発表されました。

 

3.監督の交代

 もめたのは、これだけではありません。当初、本作を監督するのはイギリスの名監督ダニー・ボイルの予定でした。しかし、2018年に「創造性の違い」からダニー・ボイルは監督を降りることになってしまいました。007映画のような大作シリーズとなると、監督の独自性よりはシリーズとしての展開や雰囲気が重要になる場合があります。今回もダニー・ボイルの意見と以前から007映画に携わっていた制作側の意見が対立してしまったのでしょう。

 

 個人的には、ちょっとショックでした。ダニー・ボイルは『トレインスポッティング』(1996年)『スラムドッグ$ミリオネア』(2008年)などの作品を監督しています。映像がかっこいいし、ストーリーも面白いので気にいっていました。最近のシリアスな風潮のボンドにもうまく取り込んで、面白い映画にしてくれそうだなと思っていたので残念でした。

 

 新しく監督に就任したのはキャリー・フクナガ。日系のアメリカ人です。代表作はドラマ『TRUE DETECTIVE』(2014年)。この作品は非常に評価が高く、エミー賞で監督賞も受賞しています。実は、007映画の監督にアメリカ出身の人が選ばれるのはフクナガ監督が初。こちらも期待です。

 

4.明らかになり始めたキャスト

 007映画の魅力の1つが悪役。毎回、強烈な悪役が登場します。最近だと、『カジノロワイヤル』(2006年)のマッツ・ミケルセン、『スカイフォール』(2012年)のハビエル・バルデム、『スペクター』のクリストフ・ヴァルツなど名優が演じることが多いです。そんな名だたる悪役に新たに加わるのは、ラミ・マレック。日本でも大ヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)でフレディ・マーキュリーを演じていました。彼はこの役で今年のアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。そんなノリに乗っている彼が悪役を演じるのですから、楽しみは増すばかりです。

 

Rami Malek in 2015 (2) (cropped)

 

  その他のキャストは、ボンドの上司のM役のレイフ・ファインズ、その秘書のマネー・ペニー役のナオミ・ハリス、研究開発担当のQ役のベン・ウィショーらボンドの仲間たちの続投が決まっています。前作でヒロインのマドレーヌ・スワンを演じたレア・セドゥ、前作の悪役を演じたクリストフ・ヴァルツも続投予定です。また、役柄未定ながら『ブレードランナー2049』(2017年)のアナ・デ・アルマスも出演予定です。

 

5.意外な新007

 そいて、昨日になり最新情報が入りました。なんと、新しい007をラシャーナ・リンチが演じることになりました。彼女は『キャプテン・マーベル』(2019年)で、主人公の親友のパイロット役を演じていました。黒人、女性が007を演じるのはともに初。ボンド俳優交代騒動のときも、黒人や女性の名前は上がっていましたが、にしても意外でした。

 

Lashana Lynch interview 2019

  

 ここまで読んでくださった方は何を言っているんだとお思いかもしれません。確かに「ボンド25」のボンド役はダニエル・クレイグに決まったと書きましたし、それは事実です。ただし、ラシャーナ・リンチが演じるのは”007”です。007というのはあくまでもコードネームでしかありません。よって、「ボンド25」では、007のコードネームがジェームズ・ボンドから別の人物に移ると予想されます。つまり、ラシャーナ・リンチが演じるのはジェームズ・ボンドではなく、007を引き継いだ別のエージェントということになりそうです。私はてっきり、コードネームは一人きりで使い捨てだと思っていたのですが、これも襲名制なんですね。

 

6.まとめ

 とまあ、紆余曲折があったりしたわけですが、こちらとしてはまずは予定通り2020年に公開されることを祈るばかり。前作が2015年ですから、5年も間が空いてしまいました。待ち遠しいです。

 

 最後に、先月公開されたメイキング映像を載せておきます。「ボンド25」の雰囲気を垣間見ることができますよ。どうやらジャマイカが舞台になるそうです。

youtu.be

 

追記

 先日、本作のタイトルが『NO TIME TO DIE』になることが正式に発表されました。過去には、『DR.NO』(1962年)『LIVE AND LET DIE(邦題:死ぬのは奴らだ)』(1973年)『TOMORROW NEVER DIES』(1997年)といったタイトルの作品があり、今回のタイトルはいかにもボンド映画らしいものとなりました。

 

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