自分はミステリードラマが結構好きです。ドラマという形でコンスタントに謎解きが楽しめるのが魅力ですよね。今回はそんなミステリードラマの中から、あまり知られてないけど、ストーリーが面白い一本をご紹介していきます。
1.あらすじ
小説家のコナン・ドイルと、脱出王ハリー・フーディーニが協力してイギリスで起こる怪事件に挑む。
2016年 全10話 一話約45分
彼らが扱う事件は基本的にオカルト的なものです。それをどうやって科学的に解決していくのかが、見どころになります。ちなみに、ハリー・フーディーニは実際に脱出王として名を馳せた人気奇術師でした。コナン・ドイルも実在の人物で、シャーロック・ホームズを生み出した作家として今でも非常に人気があります。ただし、このドラマでの話は基本的にフィクションです。
2.登場人物
Do you think celebrating the #4thofJuly is awkward with these three? #HoudiniAndDoyle pic.twitter.com/T6YcNIx23i
— Houdini & Doyle (@HoudiniandDoyle) July 4, 2016
・ハリー・フーディーニ
脱出王。現実主義者で、オカルトの存在を信じていない。自意識過剰なところがあり、自信家。その一方で、マザコン的性格も持つ。
・コナン・ドイル
シャーロック・ホームズを生み出した作家。医者でもある。オカルトの存在を信じている。妻との間に二人の子供がいるが、妻はある事情で家庭にいない。
・アデレード・ストラットン巡査
初の女性警察官。事件に口を出してくるフーディーニとドイルを押し付けられ、彼らとともに捜査をすることになる。夫の存在など、実は謎に包まれた部分も多い。オカルトは信じるが、ドイルほどではない。
この3人が、事件に対して捜査をしていきます。なぜ、奇術師と作家が捜査に参加するのだと思うかもしれませんが、そこはご愛嬌。『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル』では、数学者が捜査に参加しちゃってますからね。今や、誰でも探偵になれる時代です。
3.オカルト風味満載の謎
このドラマに出てくる謎は、すべてオカルト風味が強く、とても現実では起こりそうにないことに思われます。どう考えても幽霊に殺されたとしか思えない事件や、エイリアンと遭遇した事件などが起こります。謎自体は、『SUPERNATURAL』に近いかもしれません。
フーディーニはオカルト否定派で、ドイルは肯定派なので、毎度この二人は言い合うことになります。しかも、二人とも自己主張強めなので、どっちも中々引かない。それでも、謎が不可解すぎてフーディーニがオカルト派によったり、はたまたドイルが現実主義になることもあります。
本作では、基本的に謎を科学的に解決します。中には少し強引と思われる結論もあるのですが、たいていは現実に起こりうることとして解決されていきます。こういったところは、英国ミステリーの風潮が感じられて良いですね(本作自体はアメリカ・イギリス・カナダ合同で製作されたものですが)。
加えて、全体を通した謎としてのストラットン巡査がいます。なぜ警官になったのかというところから始まり、この謎は徐々に大きくなっていきます。こちらの方の謎も、シーズンを通して気になるものとなっています。
ここまで書いてきたように、謎は科学的に解決されるのですが、すべてがそういうわけではありません。中には、科学的には解決しきれない謎が残ることがあります。この微妙な終わり方も、妖しい雰囲気を醸し出しています。オカルトをがっつり肯定するわけではないけど、もしかしたらいるかもしれないよねというこの雰囲気、私はとても好きです。
4.まとめ
主人公の二人があまりイケメンではないという意見もありますが(そして、それはある程度真実ではありますが)、ストーリーは非常によく出来ていて面白いです。各々が持つ背景も深く丁寧に描かれていて、見ごたえがあります。英国ミステリー好きには、必見の一作です。そうでない方も、上質なドラマが見たいという要望に十分応える得るものになっています。
個人的には、ぜひともシーズン2も見たかったのですが、どうやら今のところ作られていないようです。無数にあるアメリカの刑事ドラマよりは、全然面白いと思うんだけどなあ。
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