TSUTAYAで、こんなタイトルの映画を見つけてしまった。くだらないのはわかっているんだけど、どうしても気になって見てしまいました。『アホリックス』は良いZ級映画ですよ。くだらないとわかっていれば、それなりに楽しめる映画なのかなと思います。
『アホリックス』あらすじ
パロディ映画なので、ストーリーなどあってないようなものです。一応書くとするなら、アホリックスという超人になれる薬をめぐって、ヌーヴォたちとエージェント・スマックたちが戦う話。ま、Z級映画にろくなストーリーを期待してはいけません。
ただ、本家の『マトリックス』シリーズにしても、2作目の『リローデッド』なんかはよくストーリーが分からないので別にいいのかなと。むしろ、ストーリーを最初から捨てている『アホリックス』の方がまし……ではないか。
『アホリックス』はちゃんとパロディしてます
この作品の良いところは、ちゃんとパロディをしてくれているところなんです。『トランスモーファー』(2007年)は、題名だけは『トランスフォーマー』っぽいけど、中身はパロディでもなんでもない。その点、くだらないけど、ちゃんとパロディをしている『アホリックス』は面白い。
例えば、衣装や役者。『マトリックス』の独特な衣装やサングラスをちゃんと用意しています。また、主人公の見た目がキアヌ・リーブスから意外と遠くなかったりして、画面には本家の雰囲気が出ています。トリニティも本作ではオカマだけど、まあ耐えてる。
そして、驚きなのが本家の名シーンがきちんと出てくるところ。Z級だと、見るに堪えないCGが良く出てくるのですが、本作はあの名シーンがそっくりに再現されています。例えば、あのイナバウアーしているところとか、銃弾が目の前で止まるシーンなどなど。これだけのクオリティで再現しているものって、意外とないので貴重です。
『アホリックス』の元ネタをまとめてみる
どれほどの需要があるかわかりませんが、『アホリックス』の元ネタを紹介していきます。あくまでも、自分が元ネタだと思ったシーンを言っているだけなので、間違っているかもしれません。他にもパロっているシーンはたくさんあると思いますが、それはぜひ自分で探してみてください。
『マトリックス』
・緑色の数字がたくさん出てくる
・取り調べ室でスミスがネオを尋問する
・高級そうな食事(今回は尋問室だけど、本当はレストラン)
・モーフィアスがネオに、真実を知るかどうかの決断を、2つの薬から選ばせる
・和室での戦闘訓練
・預言者の部屋で、何かの練習をしている子供たち
・白髪でドレッドヘアの双子
・ハゲが、スミスに対して、ネオたちの居所を密告
・地下鉄での戦闘シーン
・イナバウアーをして、銃弾を避ける
・銃弾を目の前で止める
・1作目のラストシーン
『ファイト・クラブ』
・ブラッド・ピット演じるタイラー
・エドワード・ノートンのナレーション
『マイノリティ・リポート』
・プリコグ(水につかっている預言者)
『エイリアン』
・腹からエイリアンが出てくる(もはやパロディの定番(笑))
『ハルク』
・戦おうとすると、普通の男が緑になる
『ドラゴンボール』?
・道場での戦闘訓練での衣装
うさぎの着ぐるみも何かのパロディっぽいですけど、何なのかはわからないです。他にも、『マトリックス』の主演キアヌ・リーブスが出演している『スピード』や『ハートブルー』のネタもあります。
ちなみに、私が一番面白かったのは『マイノリティ・リポート』のパロディ。そもそも『マイノリティ・リポート』のパロディなんか見たことなかったし、こんな単純なことでプリコグを無用のものにしてしまうなんて(笑)。気づかなかった。
『アホリックス』の感想まとめ
くだらないんだけど、『アホリックス』は意外とイケます。本家『マトリックス』のシーンがかなりちゃんと再現されているので、それなりに凝った映像もあります。元ネタを知っていると、まあまあ笑えます。本家が好きな方は激怒するかもしれませんが、そこまでではないという人ならおすすめしても良いかも。見なくても良いけど。
ここまで面白いと何回か言ってきましたけど、期待しちゃだめですよ。そこまで面白いというわけでもないんで。期待度をできるだけ下げてから見ると、そのラインを少し超えてくるぐらいです。時間を無駄にしても良い暇なときに、見るべきです。少なくとも『マトリックス』3部作は見ておいてくださいね。内容とかはっきり覚えていなくても、ぼんやり覚えているくらいでも大丈夫なので。
一応続編があるらしいですが、そこまではいらないかなという感じです。本作だけでやりつくした感あるので。