映画の並木道

古今の映画や海外ドラマについて紹介しています。ネタバレは基本的になく、ネタバレするときは事前にその旨を記しています。

映画『バーフバリ』~ハリウッドよ、これが映画だ~

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 皆さんはインド映画を見たことありますか。近年、インド映画はハリウッドをしのぐ勢いで面白くなっています。今回はそんなインド映画の中で、史上最大のヒットを記録した『バーフバリ』について紹介していきます。

 

 

1.あらすじ 

 ここまで、『バーフバリ』が1本の映画であるかのように書いてきましたが、実は『バーフバリ 伝説誕生』(2015年)と『バーフバリ 王の凱旋』(2017年)の2本があります。これらは、前後編の関係にあるので、まとめて紹介していきます。

 

 あらすじを書いていきたいのですが、2本分もあり、かなり壮大なストーリーなのでとても書ききれません。なので、端的に言ってしまうと、悪君バラーラデーヴァに支配されたマヒシュマティ王国をバーフバリが救う物語です。作中では、マヒシュマティ王国がバラーラデーヴァに支配されるまでの過程もかなり丁寧に描かれてます。

 

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2.破天荒な登場人物たち

 本作は色々と超ド級なのですが、まずは登場人物からいきましょう。

 

マヘンドラ・バーフバリ/シブドウ

 本作の主人公です。最初は、シブドウという名前なのですが、彼がバーフバリなのはすぐに分かります。初っ端から、巨大な岩を持ち上げたり、滝を登ったりするなど大物の予感をさせます。

 

アマレンンドラ・バーフバリ

 マヘンドラのお父さんです。回想パートの主人公になります。この人もマヘンドラと同じくらい尋常じゃない人です。また、マヒシュマティ王国の民にも優しく、民から猛烈な支持を得ています。

 

 ただし、観賞に当たって注意しなければいけないのは、アマレンドラもマヘンドラも同じ役者さんが演じていることです。だから、顔を見ているだけではどっちなのか分かりません。少し注意してください。

 

バラーラデーヴァ

 アマレンドラと王の座を争う。徐々に悪の面が見えてくる。

 

シヴァガミ

 マヒシュマティ王国の王。次の王をアマレンドラかバラーラデーヴァにするか決める権限を持つ。2人のことは、同じくらい真心を持って育てた。

 

カッタッパ

 先祖代々マヒシュマティ王国に使える奴隷。奴隷ではあるが、王の一族から厚く信頼されている。王に忠実で、裏切ることはない。

 

アヴァンティ

 マヘンドラが一目ぼれする美女戦士。王国に捕らわれたデーヴァセーナを救うために、マヒシュマティ王国に戦いを挑む。

 

デーヴァセーナ

 マヒシュマティ王国に捕らわれている。なぜ捕らわれているかは「王の凱旋」で詳しく描かれる。

 

 いきなり、こんなに人物が出てくると大変ですよね。当然、本編にはもっと出てきます。それもなじみの薄いインド人の名前なので、覚えにくい!でも、見ていると、意外とすんなり覚えていますよ。なにしろ、皆さん強烈なキャラをお持ちですから。

 

3.ハリウッド超えのアクション

 この映画の何がすごいって、アクションがすごい。まあ、ハリウッドにもアクションがすごい映画はたくさんありますよ。今やCGが使えるので、出来ないアクションはほとんどありません。そんなアクション映画の常識を打ち破るのが「バーフバリ」。ハリウッドでは誰も考えなかったようなアクションが山ほど出てきます。ハリウッドよ、これがアクションだ!

 

 そんなのありかよ、というシーンもたくさんあります。でも、何か許してしまえる。まじめくさってみる映画ではないから、そういうところも楽しむんです。そんなツッコミの楽しみも味わえてしまう本作。B級映画は通常ツッコんで楽しむべきものが多いですが、B級なのでつっこみどころもなくつまらない場合がほとんど。ちゃんとツッコミどころを満載にしてくれているところが、本作の魅力の1つです。

 

4.王を称えよ

 本作を最も特徴づけているのはその空気感。というのも、本作ではとにかくバーフバリは最強なのです。マヘンドラもアマレンドラも。この点だけは疑う余地がなく、絶対です。なぜか知らないけど、マヒシュマティ王国の民はバーフバリに会うと「バーフバリ!バーフバリ!」と称えずにはいられません。バーフバリの驚異の身体能力や優しさをずっと見ていると、観客も自然とバーフバリを称えたくなってしまいます。

 

 他の映画と比べると、この点はかなり特殊です。普通なら、主人公は何かしらの弱みを持っいて観客が感情移入できるところがあります。しかし、バーフバリは私たちより、はるかに偉大で完璧な人なので、感情移入する余地がありません。その代わりに、私たちは彼を称えたくなってしまいます。そう、本作は異例の「主人公を称える映画」なのです。

 

 そんなバーフバリでも、親近感が湧くところが1つあります。少しだけ、変態なんです。2人とも、女性に一目ぼれをしてしまうのですが、そのアプローチ方法がかなり独特。ちょっと変態的ですらある。ここだけは普通の男で、良い味出してますね。

 

5.とにかく熱い!!!

 アクションも含め、本作は熱い!民に寄り添い、民に慕われるアマレンドラ。それに比べて、なぜか民に最初からあまり好かれないバラーラデーヴァ。言うことは絶対のシヴァガミ。異常な身体能力の持ち主マヘンドラ。忠実すぎるしもべのカッタッパ。皆熱いです。

 

 なぜか、はまってしまいますよ。前編を見たら、後編も見ずにはいられません。王を称えよ!バーフバリ!バーフバリ!

 

科学的に考察しちゃった↓

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『バーフバリ』への布石↓

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