映画の並木道

古今の映画や海外ドラマについて紹介しています。ネタバレは基本的になく、ネタバレするときは事前にその旨を記しています。

映画『ブルース・ブラザーズ』~音楽×コメディ×カーアクションの絶妙コラボ~

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 初ブログです。よろしくお願いします。このブログでは、主に映画について紹介していこうと思います。基本的にネタバレはないように気を付けますが、もしネタバレがあるようだったらその旨は書いておきます。

 

 記念すべき第1回の投稿は、私の大好きな『ブルース・ブラザーズ』です。1980年にアメリカで公開された映画です。第1回にして、題材が古いです。確かに、古めではあります。でも、面白さは全く廃れていない、いやむしろ今だからこそさらに面白いとも言えます。

 

 

1.あらすじ

 主人公は常に全身黒ずくめの恰好をしているジェイク&エルウッド・ブルースの2人。そんな彼らが育った孤児院の経営が窮地に陥っていると聞き、バンドを再結成して資金集めをしようと考える。そこで、昔のバンド仲間を集めるために奔走するのだが、警察や州兵、さらにはネオナチやカントリー・バンドからも追われることに。果たして無事にライブを成功させ、孤児院を救うことはできるのか!?

 

2.監督・俳優

 監督のジョン・ランディスは、マイケル・ジャクソンの「スリラー」のPVも監督した実力派。『アニマル・ハウス』(1978年)や『星の王子ニューヨークへ行く』(1988年)、『サボテン・ブラザーズ』(1986年)などのコメディ作品を得意としています(『サボテン・ブラザーズ』は『ブルース・ブラザーズ』と名前が似ているが、特につながりはない。そもそも、『サボテン・ブラザーズ』の原題は ”Three Amigos!” )。

 

 ジェイク・ブルース役はジョン・ベルーシ、エルウッド・ブルース役はダン・エイクロイド。本作の前から、2人はブルース・ブラザーズというバンドをやっていました。2人とも、アメリカの大人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」で人気があり、ブルース・ブラザーズとしても出演していました。とは言っても、本作が実話というわけでもなくて、キャラクターを使った新しいストーリーといった感じです。日本ではあまりない映画化の方法ですね。

 

 ダン・エイクロイドはかなり人気のあるコメディ俳優で、『ゴーストバスターズ』(1984年)や『大逆転』(1983年)にも出演しています。ジョン・ベルーシも当時はかなり人気があったそうですが、本作の公開の2年後に33歳という若さで亡くなってしまいました。

 

3.ノリノリの音楽

 本作の最大の魅力の1つが、音楽。タイトルから分かる通り、ブルースやソウル、R&Bなどご機嫌な音楽がたくさん出てきます。実際に、バンドをやっているわけですから、とてもノレる。まあ、ちょっと聞いてみてください。

 

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ダンスがどうこうというのは、いったん置いておいてください。バンドだから、そこら辺はちょっと大目に見てあげてください。

 

 さらに、すごいのはブルース・ブラザーズ以外の歌手。ビッグネームがずらり。帝王ジェームズ・ブラウンやソウルの女王アレサ・フランクリンレイ・チャールズなどが出演し、歌っているのです! We are the worldぐらい豪華です(実際、レイ・チャールズダン・エイクロイドWe are the worldに参加している)。

 

 と書いてはみましたが、ブルースとかレイ・チャールズとか分からないよという人も当然いますよね。というか、そういう人の方が多いかもしれません。自分も最初はよく分かりませんでした。でも、良いんです。とりあえず、聞いてみましょう。サントラが欲しくなるのは、必至です。私もサントラのCDを持っています。

 

4.抜群のコメディセンス

 黒ずくめというちょっと見ると怖そうな2人ですが、そんなことはないです。2人が徹底して、黒ずくめの服装を崩しません。しかし、ジェイクは一回だけサングラスを外します。本作の中でも最も印象的な場面の1つです。他にも、突然衣装が変わっていたりするなど、ちょっとシュールな笑いも随所に仕込まれています。よく見ていないと見逃してしまいそうです。

 

 一つ特徴的なのが、コメディ映画の割に下ネタが少ないということです。『オースティン・パワーズ』(1997年)などかなり下ネタが多いコメディもある中で、『ブルース・ブラザーズ』ではそのようなネタがあまり見られません。下ネタを否定するわけではないですが、子供が見るときなどはちょっと気になりますよね。そういったときには、安心して見て大丈夫です。

 

5.驚異のカーアクション

 なぜか、この点に着目している人が少ないように思うんですよね。でも、この要素抜きに『ブルース・ブラザーズ』は語れません。ブルース・ブラザーズが乗っている車(彼らはブルース・モービルと呼ぶ)は、旧型のパトカーです。警察の競売で売っていたとか。パトカーってそんなに簡単に所有できるものなのか?とも思いますが、いったん置いておきましょう。で、このパトカーが超丈夫。橋を飛び越えたり、店にぶつかっても普通に走ります。実は、このパトカーには最後に意外な事態が起こるのですが、それは見てのお楽しみ。

 

 本作におけるカーアクションの主役は主にパトカーなのですが、それはブルースブラザーズが乗っているものだけではなく、警察が使っているものも含みます。こちらのパトカーはすぐに壊れます。運転手も頭が悪いです。とてつもない数のパトカーが壊されています。凄いのは、当時はCGもないので実際に壊しまくっているということです。今ではとても考えられません。

 

 さらに、ショッピングモールも壊したりトラックを沈めてみたりと、とにかく他では見られないカーアクションがたくさん見られます。しかも、ほとんどは実際にやっています。こんなシーンが作られることは、おそらくもうないでしょう。

 

6.まとめ

 とまあ色々書いてみましたが、とりあえず見てみてください。特に、元気が欲しい時にはおすすめです。ときどき、映画館でリバイバル上映をしていたりもするので、これもおすすめ。音楽とカーアクションがさらに楽しめると思います。 

 

 最後に小ネタを一つ。この映画のどこかにあのスティーブン・スピルバーグが出ています。ぜひ、探してみてください。